大人になりきれない大人の日記

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考え方を変えるという指摘

よく、◯◯の様に考えるのではなく、こう考えればいいのです、の様な表現を目にすると思う。例えば、他人は変えられないので、自分の考え方を変えれば楽になるのです、とか。

確かに、それを読んだときはあ〜なるほど、そうなんだなと納得した気分になる。しかし、その対象者を目の前にしたとき、果たしてその考え方を実行し、自分の捉え方を変えられるものだろうか?

その他もそうだが、自分の考え方の癖みたいなものを、そう簡単に変えられるものだろうか?そんな事が簡単にできるようならこの世の中悩む人なんて激減すると思うのだが。

今までいくつもの自己啓発本を読んでは結局読んだだけで殆ど何も変わってはいない。その著者からは、あなたにやる気が足りなかったのだと言われるかもしれない。しかし、それだけだとは思えないのだ。この長い間、自分というある意味性格といってもいいが、考え方や物事の捉え方を他人のいうがままに、簡単にかえられたならこんな楽なことはない。

考え方を変えるというのは自分の意思力で変えられるものなのだろうか?よく、本の評価欄に「この本に出会ってよかった。生きるのが楽になりました」とかあるが、実生活がそのように変化した人がそんなにいるのだろうか?

考え方、あるいは生き方にも自分は、慣性が働いていると考えている。慣性とは学校でも習ったように、止まっているものは止まり続けようとし、動いているのもは動き続けようとする。

これが考え方に働くと、こう変えようああ変えようとしても、今の考え方で嫌々ながらでもなんとかなっている現実があり、それを無理をして変化を加えようとするのはとても難しいのだ。人間のこころは無意識に変化を嫌う。今がたとえどんなに嫌な状況であっても、なんとかなっているのならば、そのままでいようとする。今の状況になれてしまっていて、変わることに恐怖があるのかもしれない。

これを乗り越えない限り、周囲が変化することなどないわけだから、永遠に苦しみ続けることになるわけだ。